次世代経営者を選んだ3つの理由

諸沢莉乃 同代表取締役社長
日本生産性本部は2025年10月14日、第77期「経済情勢懇話会」の10月例会を都内で開催(オンライン併用)した。当日は、「23歳女性社長に託した未来~任せる経営と組織の進化」をテーマに、スカイスクレイパー代表取締役会長の西牧大輔氏と同代表取締役社長の諸沢莉乃氏が講演した。
同社は、カレーハウス「CoCo壱番屋」のフランチャイズを中心に、群馬・新潟・東京・神奈川・茨城・千葉・埼玉・栃木・静岡・秋田で32店舗を運営している。 年商23億円の企業を築いた創業者の西牧氏は、次世代経営者として、諸沢氏を選んだ理由として、素直であること、私の考えに共感してくれていること、へこまない人であることの3つを挙げた。
経営判断は現場重視
また、人材育成については、パート・アルバイトも含め、毎日書いている日報に幹部が全部目を通し、困っていることがあれば電話をしたり現場に行ったりすることや、自分はどんな人生を歩んでどんな生き方をすべきかについて西牧氏が語る「3時間勉強会」を高校生や大学生のパート・アルバイトに対して実施していることなどを語った。
高校時代からのパートの経験を経て、昨年、22歳で社長に抜擢された諸沢氏は、「経営判断を下す際には、現場に一緒に入って、一緒に汗をかいて、現場の問題点を把握し、それを経営判断に取り入れるようにしている」と現場重視の考えを述べた。

「高め愛」をし続けて10年ビジョンを掲げる
諸沢氏は、「人として、人間性を高め合える会社にしたい。わからないことは素直に聞き、教え合い、年齢、性別関係なく会社全体で高め合える関係を作り続ける会社、『高め愛』をし続ける会社をつくっていきたい」としたうえで、2035年12月31日までに、年商100億円、10業態展開、グループ会社20社設立を実現させる『10年ビジョン』を掲げたことを説明した。
経済情勢懇話会は、わが国を取り組まく経済・社会の情勢を広い視点から研究し、経営の判断や指針構築に役立てることを目的に開催している。第77期は10月から来年3月まで開催する。対象は、企業・団体のトップマネジメント・経営幹部。

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生産性新聞2025年11月15日号:「第77期 経済情勢懇話会 第1回」掲載分